映画「おだやかな日常」

コーヒー淹れる、仕事する、放射線量を計る。これが私たちの毎日。
3.11東日本大震災による原発事故ー。傷ついた女性たち、そして子供たちへおくる、いのちの鼓動。

 

 

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出資作品

Introduction

世界が変わったあの日、見えない恐怖がやってきた
胸を引き裂かれた女性たちは、いかに大切なものを守るのか?

 3.11直後、福島から微妙な距離にある東京では、「直ちに健康に影響はない」などの曖昧な政府のアナウンスや、あちこちに飛び交うデマが市民を疑心暗鬼に陥れていった。放射能という見えない脅威、見えない怪物にさらされた人々は、いったい何を思い、いかなる行動を取ったのか。内田監督の最新作『おだやかな日常』は、いわれなき風評被害や差別が巻き起こったパラノイア的な社会状況を生々しく再現するとともに、はからずも大切なものを守るために放射能の恐怖との闘いに身を投じたふたりの若い女性の運命を見すえていく。彼女たちの行く手に待ち受けるのは、予想だにしなかった周囲の人々との凄まじい軋轢、そして絶対的な孤独。容赦ないほど鋭い眼差しに貫かれた本作は、絶望のどん底に突き落とされてもなお這い上がろうとする人間の可能性を信じ、これからを生きる私たちにひとすじの光を提示する。極限のサスペンスと希望のありかを探る迫真のドラマ、その果ての息をのむほど美しい瞬間が、観る者の心を震わせる。てやまない衝撃的な問題作が完成した。

 

タイトル 映画「おだやかな日常」
監督 内田伸輝
キャスト 杉野希妃、篠原友希子、山本剛史、渡辺杏実、小柳友、渡辺真起子、山田真歩、西山真来、寺島進
脚本 内田伸輝
配給  和エンタテインメント
製作  「おだやかな日常」製作委員会
公開日 2012年12月22日
公式Twitter http://twitter.com/odayakafilm

STORY

2011年3月11日、東京近郊。同じマンションの隣同士の部屋に住むユカコとサエコ。その日もいつもと同じ日常が続くはずだった。地震とその後起こった原発事故がなければ、通路で挨拶を交わすだけの二人の人生が、思いもよらぬ形で交錯していくーー。

福島原発から漏れだす放射能は、ユカコの生活を少しずつ蝕んでいく。日常に入りこんでくる放射能を遮断できない苛立ちと不安は、夫との関係に揺らぎをもたらす。一方、震災直後に別の女性の元へ行ってしまった夫を頼ることもできず、ただ一人、子供を守らなければならないサエコは、娘の通う幼稚園での思い切った行動によって徐々に周囲から孤立していく。やがて不安を抑えきれなくなったサエコはある事件を起こしてしまうのだった…。

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小柳友